パーマがかかる仕組み
  • 2023.04.25
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  • まずは髪の中に
    4つの結合があります。

    ① ペプチド結合
    アミノ酸の結合。過度のアルカリ剤、過酸化水素で加水分解されて切断します。

    ② シスチン(S-S)結合
    システイン2分子が結合したもの。1剤の還元剤によって切断され
    2剤の酸化剤で再結合してS-S結合に戻ります。

    ③ イオン結合
    -(マイナス)イオンと、+(プラス)イオンの結合。
    髪の健康な状態は、イオン結合がしっかり結合しているpHが弱酸性(pH4.5~5.5)の状態。
    髪のpHがアルカリ性に傾くと、イオン結合が切断されます。

    ④水素結合
    水に濡れると切断。乾かすことで再結合します。

    4つの結合のうち3つの結合を切断し、美容技術の中で最も効率的に髪を軟化させる薬剤がパーマ1剤です。

    水素結合 ←薬剤塗布で切断
    イオン結合 ←パーマ剤がアルカリ性なので髪のpHもアルカリ性に傾くことによって切断
    S-S結合 ←1剤の還元作用で切断
    (すべてのシスチン結合が切断されるわけではなく、強いパーマ剤でも髪のシスチン結合の約20%しか実際には切断されていません)

    パーマ2剤の酸化剤で戻せるのは、シスチン(S-S)結合だけです。pHを等電帯(pH4.5~5.5)にし、髪を乾かすことで、イオン結合と水素結合が元に戻ります。
    ウェーブはこの3つの結合で作られているので、パーマ処理においては、3つの結合をしっかりと戻すことが重要です。